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太陽光発電の過積載は本当にお得?メリット・デメリットを徹底解説

電気代が高騰し、災害対策への意識が高まるなか、太陽光発電システムの効率を最大限に引き出す「過積載」が注目されています。

しかし、そもそも「過積載」とは何なのか?どんなメリット・デメリットがあるのか知りたくありませんか?

✅本記事の内容

・太陽光発電の過積載とは?

・太陽光発電を過積載する4つのメリット

・太陽光発電を過積載する2つのデメリット

✅本記事の信頼性

・現役の某太陽電池メーカーの営業マン「スポンジ」が監修(営業キャリア10年以上)

・営業実績は、住宅用太陽光発電を200棟/月を販売継続(3年以上)

・本業で蓄電池も30台/月を販売継続

本記事では、太陽光発電の過積載について詳しく解説します。

過積載についての基礎知識やメリット・デメリットが理解できるため、発電効率のよい太陽光発電システムを設置できるようになります。

太陽光発電の過積載とは?

太陽光発電の過積載とは?

まず、過積載の基礎知識について詳しく解説します。

基礎知識を知っておかなければ、誤った導入をしてしまうことになります。

過積載の仕組みをわかりやすく解説

過積載とは、太陽光発電システムにおいて、パワーコンディショナー(パワコン)の定格容量を大きく超える枚数の太陽光パネルを設置する方法です。

通常、太陽光パネルはパワコンの容量の1.2~1.3倍の範囲で設置されます。

しかし、日射量の少ない季節(冬場)や時間帯(朝方・夕方)には、発電量がパワコンの最大容量を下回ってしまうことが多くなります。

過積載の主な目的は、システム全体の発電量を底上げし、パワコンがフル稼働する時間を最大限に増やすことです。

過積載の仕組みをわかりやすく解説

過積載では、晴天時などのピーク時に太陽光パネルの発電量がパワーコンディショナーの定格容量を上回ると、その超過分が捨てられてしまいます。

その反面、発電量が少ない朝方、夕方、曇りの日などの発電量を底上げしてくれるため、年間を通じた総発電量の増加が期待できます。

なぜ、過積載が注目されているのか

過積載が注目されている最も大きな理由は、電気代の高騰です。

石油や天然ガスなどの燃料価格の高騰により、電気料金は年々上昇しており、家計を圧迫しています。

載が注目されているのか

引用:資源エネルギー庁HP

一方でFIT(固定価格買取制度)は15円/kWh(2025年度)と下落傾向にあるため、電気は「売って利益を得る」から「自家消費して電気代を節約する」時代へと完全に移行しました。

過積載は、発電量が不安定な朝方や夕方、曇りの日でもパワコンの能力を最大限に引き出し、総発電量を底上げします。

よって、電力会社から高い電気を買う量を減らせるため、過積載の経済的なメリットが注目されています。

また、政府が推進するエネルギー政策も、過積載を後押ししています。

✅エネルギー政策

・再生可能エネルギーの主力電源化

・蓄電池とセットの推進

カーボンニュートラル実現に向け、太陽光発電を主力電源とする方針が明確に打ち出されており、効率的な発電方法が奨励されています。

また、蓄電池の導入に対する補助金制度は、自家消費率を高める設計を推奨しており、過積載で発電した余剰電力を蓄電池に貯めるという仕組みは、補助金の目的と完全に一致します。

このように、自家消費を促進する国の施策が、総発電量を増やす過積載の導入を間接的に後押ししていると言えます。

また、既に太陽光パネルを設置済みでまだ屋根や敷地にスペースが残っている場合、パワコンはそのままにパネルだけを追加する「増設」や、古いパワコンを新しいものに交換する「リパワリング」も増えました。

パワコンの過積載率の許容範囲も上がっており、少しずつ過積載に対しての考え方が浸透してきております。

一般的な設置と過積載の違い

一般的な設置と過積載で、発電量にどのくらい差が出るのか気になりませんか?

今回は、大阪府堺市に下記のパターンで設置した場合のシミュレーションを行います。

①4kWパワコンに5.28kWパネル設置

②4kWパワコンに7.04kWパネル設置

まずは、4kWパワコンに5.28kWパネルを設置した場合のシミュレーションを見てみましょう。

過積載率は、(太陽光パネル総容量 ÷ パワーコンディショナ総容量)× 100で計算できるため、過積載率132%のシステムです。

①4kWパワコンに5.28kWパネル設置

このシミュレーションによると、年間の発電量は6,859kWhであることが分かります。

次に、4kWパワコンに7.04kWパネルを設置した場合のシミュレーションを見てみましょう。

過積載率は175%です。

4kWパワコンに7.04kWパネル設置

このシミュレーションによると、年間の発電量は8,406kWhであることが分かります。

比較すると、7.04kW設置した方が1,547kWh多くの発電量を得られるということになります。

さらに、時間帯別での発電量も見てみましょう。

時間帯別での発電量

上のグラフの赤線が太陽光で発電した発電量を表しています。

5.28kWのシステムはピーク時に約2.7kWh発電していますが、7.04kWのシステムは3.2kWh程度発電しています。

過積載率の高いシステムの方が、時間帯別でも年間総量でも多く発電している結果となりました。

太陽光発電を過積載する4つのメリット

太陽光発電を過積載する5つのメリット

太陽光発電を過積載する5つのメリットは下記の通りです。

✅過積載の4つのメリット

・節電と売電収益が見込める

・発電効率の最大化

・環境貢献と資産価値

・災害時の対策を強化できる

ひとつずつ詳しく見ていきましょう。

節電と売電収益が見込める

過積載は、日照量が弱い時間帯や季節であってもパワーコンディショナーの能力を最大限に引き出して発電量を底上げします。

その結果、年間を通して安定した発電が可能となり、大きな経済的メリットをもたらします。

先ほどの4kWパワコンに対し、5.28kWと7.04kWのパネルを設置する場合の経済効果を比較してみましょう。

経済効果:4kWパワコンに5.28kWパネル設置

上は5.28kWを設置した場合のシミュレーションです。

節電効果:¥144,039

売電収益:¥30,866

年間¥174,905の経済効果があることになります。

経済効果:4kWパワコンに7.04kWパネル設置

上は7.04kWを設置した場合のシミュレーションです。

節電効果:¥176,526

売電収益:¥37,827

年間¥214,353の経済効果があることになります。

比較した結果、7.04kWの方が年間39,448円多く経済効果を得られるということになりました。

よって、過積載で設計することはより多くの節電効果と売電収益が見込めると言えます。

発電効率の最大化

太陽光パネルは、①日射強度1000W/㎡、②モジュール温度25度、③AM1.5という条件下で100%の発電ができます。

簡単にいうと、晴天の時のような光の強さがあり、外気温が暑すぎずない条件で太陽光パネルは100%に近い発電能力を発揮します。

実際のところ、太陽光パネルが100%の発電能力を発揮する時間帯は1年を通しても限られているのが現状です。

しかし過積載にすることで、日射量の低い時や夏の暑すぎる時でもパワコンの定格容量に近づく、またはそれを超える発電量を確保しやすくなります。

また、パワコンは、設置費用の中で大きな割合を占めます。

例えば、5.5kWのパワコンに7kWの太陽光パネルを設置するのか、3kWパワコンを2台にして7kWの太陽光パネルを設置するのかで、初期コストが20万円程度かわる可能性もあります。

パワコンの容量に対する発電量の割合が高まることで、パワコンへの初期投資費用に対する発電効率が改善されるということです。

環境貢献と資産価値

過積載による発電量の最大化は、地球温暖化への影響を軽減してくれます。

過積載によって太陽光発電の年間総発電量が最大化されると、火力発電などの化石燃料に頼る電力の使用量は削減できます。

結果、削減できるCO2も比例して増加するため、環境貢献ができるということです。

また、省エネ性能の高い住宅は市場価値が高まる傾向にあり、過積載は特にZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)住宅の達成において重要な役割を果たします。

 ZEH住宅とは、年間の一次エネルギー消費量を、正味(ネット)でゼロ以下にすることを原則とする住宅です。

この要件を達成するためには、省エネルギー化(断熱・高効率設備)と同時に、創エネルギー(太陽光発電)が必要です。

ZEH住宅として認定されることで、エネルギーコストの削減に加えて、住宅の資産価値の向上に直結します。

災害時の対策を強化できる

過積載は、災害時の停電対策を強化することができます。

日中の発電量を増やすことで、停電中でも冷蔵庫や照明、スマホ充電など、直接使用できる電力が増加し、生活を維持できる時間や快適性が少し向上します。

蓄電池との組み合わせは、停電時におけるエネルギーの自給自足力をさらに向上させます。

蓄電池は家庭で使いきれなかった余剰電力を貯めることが可能です。

過積載によって日中の発電量が底上げされると、より短時間で蓄電池を満充電に近づけられるため、停電が長期化しても安心した生活を送ることができます。

太陽光発電を過積載する2つのデメリット

載する2つのデメリット

太陽光発電を過積載する2つのデメリットは下記の通りです。

✅過積載の2つのデメリット

・初期費用の増加

・過度な過積載はメーカー保証の対象外になる

それでは、詳しく解説します。

初期費用の増加

パネルを多く設置する過積載は、太陽光パネルの枚数が増加するため、システムの初期費用は高くなります

しかし、過積載によって年間総発電量が増えるため、自家消費や売電率が向上し、導入費用に対する収益(経済効果)も大きくなります。

過度な過積載でなければ、初期費用以上に大きな経済効果が得られます。

また、計画的に少しの過積載を行うことで、パワコンの容量に対して最適なパネルを配置しつつ、パワコン自体の台数を減らせる可能性があります。

パワコンの台数が減れば、機器費用や設置費用を抑えることができるため、初期費用全体を低く抑えられるでしょう。

過度な過積載はメーカー保証の対象外になる

過積載を導入する際、最も注意すべきリスクの一つがメーカー保証の対象外となる可能性です。

パワコンは、パネルから送られてくる電力を制御する重要な役割を担っています。

極端な過積載は、パワコンに設計上の許容範囲を超える大きな負荷を継続的にかけることになってしまいます。

そのため、メーカーは極端な過積載によるパワコンの故障や性能低下を、保証の対象外としています。

現在販売されている最新のパワコンは、高い過積載率に対応できる仕様になっているものが増えています。

メーカーが提示する適切な過積載率の範囲内であれば保証上の問題はないため、事前に確認することが重要です。

また、既存システムへ太陽光パネルを追加設置し、過積載にする場合には特に注意しなければいけません。

過去に設置された旧型のパワコンは、現在ほど高い過積載率に対応できる設計になっていない場合があります。

既存のパワコンに対して過積載を行う場合は、必ずメーカーの保証書や仕様書をしっかりと確認しましょう。

「どの程度の過積載率までが保証対象となるか」が重要なポイントとなります。

まとめ-太陽光発電の過積載

太陽光発電の過積載を検討する際はプロに相談を!

太陽光発電の「過積載」は、家計と地球環境を守るための賢い選択肢です。

電気代が高騰するなか、過積載で発電量をしっかり底上げすれば、日中はもちろん、曇りの日や朝や夕方でも効率よく電気を使えるようになり、大きな節約効果が期待できます。

これは、単に経済的なメリットだけでなく、災害時の安心感にも直結します。

しかし、過積載の設計は、単純にパネルを増やせば良いわけではありません。

過積載率は、設置環境や機器の仕様に基づいた適切なものであるかが重要になります。

一部の悪徳業者は、売上を上げるために無理な過積載設計を高額な金額で提案してくることがあります。

過度な過積載は機器の寿命を縮めたり、故障時に保証が受けられないというリスクもあります。

安心して導入を進めるためにも複数の業者へ相談し、価格や設計の妥当性をじっくり比較検討することがおすすめです。

当社アイデンは、これまで関西エリアで20,000件以上のお客様へ太陽光発電の設置を行った「太陽光発電のプロ」です。

太陽光発電の過積載について気になる方は、お気軽にご相談ください。